こんにちは、ハヤマです。
今回はIllustratorの新機能「生成パターン」について書いていきたいと思います。
「生成パターン」とは
「Adobe Firefly」を搭載して、テキストプロンプトを使用してベクターによるパターンの生成ができる機能です。
過去に記事で紹介した「テキストからベクター生成」と同様に、生成したいイメージの内容をプロンプトに入力するだけで、簡単にベクターのパターンデータが生成することができます。
現時点ではベータ版が公開中。テストおよびフィードバック用に利用ができるようになっています。
生成される作品は、商用利用しても安全になるようにデザインされているのだそう。
上手く作れたら、とても便利な機能ではないでしょうか。期待大です。
本公開を前に、どんな感じかさっそく試してみたいと思います!
ベクターパターンを作ってみる
① パターンを適用するオブジェクトを作成する
今回はオブジェクトの“塗り”にパターンを適用する想定で準備します。
オブジェクトの色はなんでも良いです。
② プロンプトにパターンの説明をテキストで入力
まずはメニュー「オブジェクト」から「パターン」>「生成パターン」を選択し、操作パネルを表示します。パネル内の「プロンプト」入力欄に、パターンのモチーフやイメージとなる説明のテキストを入力します。
何を入力するか迷う時は、入力欄の右端にある電球アイコンをクリックしてみましょう。
あらかじめ用意されている「サンプルプロンプト」の中から、近しいイメージのプロンプトを視覚的に選ぶこともできます(対象をクリックすると、プロンプト入力欄に自動で説明テキストが挿入されます)。
③ 生成するパターンのカラーとトーンを設定する
生成するパターンの色合いを指定する場合は、以下から設定を行います。
カラープリセット
「暖色」「寒色」「パステルカラー」など、6種の色味の中から選択することができます。
(デフォルト:なし)
カラー数
パターンで使用する色数を指定することができます。
(デフォルト:自動)
カラーを指定
最大12色まで、任意の色を指定することができます。
④ 生成するパターンの効果を設定する
「幾何学的」「フラットデザイン」「落書き」の中から、希望のテイストを選択することができます(複数選択可能)。
⑤ パターンを生成する
準備ができたら、パネル内「生成」ボタンをクリックします。
一度のクリックで、3枚のパターンバリエーションが生成されます。
以下、作成した結果です。
試作1
・プロンプト:モザイク
・カラープリセット:寒色
・カラー数:5
・効果:幾何学的
結果はこちら。
ちょっと惜しい...!(笑)
一番上のパターンは、微調整すれば使える...かも...?
色数を上げれば解決するかな?と思い「カラー数:10」でも試してみたところ、今度は寒色ではない色を含んだ生成が多くなってしまいました。
あと思ったのですが、「寒色」を選んで生成されるカラーバリエーションがかなり少ない?印象でした。今回試した限りでは、結構どれも色が似通っていますね(ベクターなので、気に入ったパターンさえできれば色調整は可能)。
試作2
・プロンプト:抽象的な幾何学の迷路(サンプルプロンプトから選択)
・カラープリセット:なし/落ち着いたカラー ※←2パターンチャレンジ
・カラー数:自動
・効果:なし
結果はこちら。
試作1の時ももそうですが、カラープリセットを指定すると、何度生成しても色合いがかなり酷似する傾向があるように感じました(まだベータ版なので、今後配色についても精度は上がると思います)。
生成したいパターンのイメージをどのくらい掴めているかによって設定を使い分けると良さそうです。
生成パターンはシームレスなので、オブジェクトを広げても繋ぎ目なくパターンがリピートされます。これは嬉しい!
バリエーションを削除しても、スウォッチに登録をしておけば繰り返し使用することができます。
さいごに
遊び感覚で色々試してみましたが、面白いですね。
使ってみた自分の印象として、まだ広範囲での使用は躊躇しそうですが、小さい範囲のちょっとした背景やポイントの装飾などから取り入れるのはアリかと思いました。
プロンプトの書き方次第で生成の幅も広がると思うので、入力する説明の書き方にも慣れていきたいです。